Driving safety

モータースポーツの安全を調査研究し、参加する身障ドライバーの命を守る活動です。

体に障害があるけれどサーキットを楽しみたい!そんな積極的な生き方を選択する人たちが増えています。

障害を乗り越えて安全に、そして自在に自動車をコントロールすることは、自動車好きな人たちにとって、何よりの喜びであると共に、

普段の運転での安全運転に資する訓練のひとつでもあります。

他方、モータースポーツの危険性は既知の通り、時に生命に関わる事故に見舞われる可能性が、

他のスポーツや一般公道での走行に比べて格段に高いことは事実であり、

障害のあるドライバーがサーキットで事故を起こすことも実際に発生しています。

モータースポーツにおいては、体に障害があったから事故になってしまった、怪我をしてしまった、ということは許されません。

わたしたちは、ドライビングセーフティのページを通じて、身障ドライバーがサーキットで障害の影響で事故を引き起こすことが絶対に無いように、情報の発信をしてゆきたいと思っています。

身障ドライバーのためのスポーツドライビングレッスン

体に障害があっても、車を自在にコントロールしたい!もっと運転が上手くなりたい!そう思っている方はたくさんいらっしゃいます。

わたしたち日本障害者モータースポーツ協会では、そんな障害のあるドライバーに特化した、ドライビングレッスンを定期的に開催しています。

■私たちのドライビングレッスンの特徴

障害のある方の占有走行です。

現地サポートは当会スタッフが担当。当然ながら完璧です。

通常のレッスンと違って、自分の車で参加できます。手動装置などの補助装置付きで参加OKです。

サーキット走行などとは違いますので、車に負担がかかることはありません。

レッスン時間中でも体調を考えて、ドライバーのペースで休憩などを取っていただけます。

施設はもちろん完全バリアフリー。

障害があることを前提にしたメニューです。

インストラクターは、施設内の専門スタッフが担当します。

■こんなメニューを行います。

初級の方(午前中のみ)
基本的なハンドル操作やペダル操作の正確性を高める。
確実に停止することが出来るように、急ブレーキの練習。
突然の障害物を確実に回避する練習。

中級の方(上記プラス午後もあります)
滑りやすい路面でのペダル操作。
滑りやすい路面でのハンドル操作。

■開催場所と日程

場所1
ツインリンクもてぎ内アクティブセーフティトレーニングパーク(栃木県茂木町)

場所2
鈴鹿サーキット内アクティブセーフティトレーニングパーク(三重県鈴鹿市)
日程
初夏頃にもてぎ。秋に鈴鹿を予定。詳細は決定しましたらお知らせします。

■参加資格
自動車免許をお持ちの方。
自分の所有者で参加できる方。
違法改造車でないこと。
年齢、性別の制限はありません。若い方からご年配の方まで、あらゆる年代の方が参加されています。

■当日必要なもの
車と免許証
*本コース走行をされる上級クラスの方は、ヘルメット、グローブなどの装備品が必要ですが、初級、中級の方は不要です。

■お申込方法
開催日が決まりましたら、こちらのページで申し込みフォームへのリンクとFAX用紙PDFを貼ります。申込はフォーム、またはFAXです。

■募集人数
全クラス合計で10台です。

安全なモータースポーツ環境を目指して

体に障害があってもなくても、サーキット走行中に事故やトラブルによってコース上で意識を失ったり、車内に閉じ込められた時には、オフィシャルからの救助を受けることになりますが、

障害のあるドライバーの場合、ドライバーの障害の部位や、身体固定方法などが事前にオフィシャルに伝わっていないと、救助に支障が出たり、かえって怪我をしたりする恐れがあります。

これは、モータースポーツに関わらず、一般の交通事故でも実際起きている事象です。

例えば、義足がつぶれた車体に挟まって救助に支障が出た。

障害のある部位が不用意に動いてしまわないように、車体に紐などで固定されていることが分からず、救助に時間が掛かった。

無理やり車外に引っ張り出して骨折した。など、消防のレスキューで実際に起きています。

また、自動車ではありませんが、モトクロスの練習をしていた脊髄損傷のドライバーが、両足を車体に固定して走行中に火災が発生。車両から脱出できずに死亡する事故も起こっています。

そこで、私たちは以下のようなデザインを開発して、車輌の左右ドアノブ至近に貼付することで、

レスキューオフィシャルに対して、ドライバーの障害の部位を迅速に掲示して、安全なレスキューを行っていただくよう、自ら表示する活動を2015年より行います。

2015年度より、随時全国のサーキットに対して、障害デザインのステッカー貼付への協力と、レスキュースタッフへのレスキューマニュアルの配布及び教育を啓発し、

賛同するサーキットを障害者に優しい「バリアフリーサーキット」として認定します。

また、JAFに対しても、同様の提案を行い、公認競技に出場する身体障害のある方の安全性向上に尽力してゆきます。

なお、FIAは「安全なモータースポーツのためのドライバーガイド」の中で、事故現場で有効となる医療的必要に関する詳細を記載して身につけるよう記載があり、

また、FIA付則A項第4条にも同様の条文があります。

 

レスキュー用身体障害表示ステッカー&ワッペン(4月販売スタート)

サーキットでのスポーツ走行や走行会、又競技出場時に、車両側面のドアノブ至近に張り付けて、緊急時のレスキュースタッフに対して、ドライバーの障害の部位を明示するためのマークです。

コース上でのクラッシュやトラブル時の車両脱出は、ドライバーの責任で行うことが大原則ですが、万が一の事態になったときには、健常であれ障害者であれ、レスキューの救助に頼らざるを得ません。

そんな時に、レスキュースタッフが、ドライバーの障害の部位を事前に知ることができれば、より安全なレスキュー活動ができます。

例えば、麻痺部を車体と固定するようなケースは身障ドライバーでは多い事例ですが、このことをレスキュースタッフが知らなければ、救出は無駄に時間がかかり、

場合によっては無理やり引きずり出して骨折等も起こります。

実際に交通事故の消防レスキューでは、このような事例は起きているのです。

そこで、クラブパラモでは、2018年からこのマークを一般に販売し、普及させてゆくことにいたしました。

各サーキットやJAFに対しては、これまでも働きかけを行ってきましたが、販売開始のタイミングまでには、改めて全国のサーキットに対して、

このようなマークを貼ったドライバーが来場する可能性があること。及び障害にごとのレスキューの注意点についての案内を配布いたします。

マークはマグネットタイプ・ステッカータイプ・ワッペンタイプの3種類を作る予定です。

貼付場所について

マグネットタイプ、ステッカータイプ共に、必ず左右両ドアのドアノブ近くに張り付けます。他の部分に張り付けてはいけません。

ワッペンタイプはレーシングスーツのドア側の上腕部、または右胸上部のいずれかに縫い付けます。他の部分には取付けないでください。

*縫い付ける場合は、JAF規定に則った縫い付け方法でお願いします。

著作権について

このマークのデザインは、明星大学デザイン学科と日本身障運転者支援機構の共同開発です。著作権は両者に帰属されています。無断の複製や改変は法的措置を取らせて頂きます。

購入方法

このページで販売方法について4月以降ご案内させて頂きます。